短歌とバレットジャーナル、手帳についてと、コード関係の備忘録。

塔2020年10月号(十代・二十代歌人特集)を読む

2020/11/07

天気予報を見ると、温度差の激しさや低さに目を疑う今日この頃です。
寒いの苦手なんですよね……。
そしてたぶんこういうのはブログじゃなくてTwitterでやった方が盛り上がるんだろうなとも思いつつ書きます。
(申し訳ありませんが連作タイトルは省略します)

2020年の塔「十代・二十代歌人特集」より

あいみょんは嘘つきだなぁ ベランダに椅子を広げて読む歌詞カード
(長谷川琳)

売られいるどの花々も活きていてどの花々もいつかは枯れる
(瀧川和麿)

拝啓 神様どうか私に気持ちの良い目覚めをお与え下さい
(卓紀)

あの夏の君がとなりにゐた日々よ終はりを知らぬショパンのワルツ
(中村成吾)

皮の色異なるだけで蔑まれ安い値段のつく青りんご
(北奥宗佑)

青空がひび割れている 裸木の枝のあいだに貼りついた鳥
(田村穂隆)

降っていない雨も降らせる咲いていない花も咲かせる 結婚とは
(帷子つらね)

背中から翼が生えたような気がやっぱりしないするわけがない
(音無早矢)

それはまだ火のままだった三月の右のまぶたがひくひく動く
(川上まなみ)

晴れ男のはずなのだけど昨晩は雨合羽着てサッカーを見た
(塩原礼)

くし切りのきれいなトマトが落ちている梅雨の晴れ間の街路樹の下
(逢坂みずき)

帰れない夏に閉じ込められていてくる夜くる朝 風を待ってる
(紫野春)

白眼剥く犬、跳ねる犬、その脇で爪先たててホップする人
(奥川宏樹)

ため息に形作られ真夜中の雑踏の中で人間になる
(永田櫂)

夏の、内側にある疼きまで手を挿し入れてぐちやぐちやにした
(橋本牧人)

耳が出る感じで、以外言わなくてよくなってる もう背も伸びないし
(平出奔)

数学の100分幽体離脱した私は座る容れ物として
(山河初實)

エレクトーン習ってた頃の楽譜にはどのページにも「あわてないでひく」
(うにがわえりも)

天国の心あたりを聞くようにプールの底へ触れたゆびさき
(豊冨瑞歩)

だとしても/だからこそなおこそあどの森から燃える花がゆうぐれ
(北虎あきら)

とまどいはいつも真昼の救急車 叫ぶわたしを君が黙らす
(草薙)

許されはしない機番の重複と向き合う前に飲んだブラック
(濱本凛)

先生は友を眺めて我に言う「これの名前は武蔵にせよ」と
(吉澤和人)

カラコロとただ日常にとらわれて ラムネのなかのビーだまの色
(山田泰雅)

君越しに見ている夏の風景はあなたがいつも夏の正体
(小島涼我)

要約をすればあなたである日々の「あなた」の一人目が母のこと
(多田なの)

カーテンの揺れる速さで歳を取るひすがら部屋で本など読んで
(永山凌平)

コロナ禍にひとパラパラと夏山の藪をわけゆく 草の生を嗅ぐ
(宮本背水)

彗星にも夏はあるのか怪獣の奥歯みたいな湯船につかる
(拝田啓佑)

窒息はひどくやさしい死に方と思ひてけふの入り日が終はる
(千葉優作)

ふかくふかく眠っていたらほら、夜が来たよと言って起こしてほしい
(永田玲)

巨人の死以後も翠雨の降りやまぬ首都は思惟のごとき灰明かり
(廣野翔一)

声を殺しても生きてはいけるけど夕立ばかりの休暇を終える
(森永理恵)

実家への農免道路をかき進む夜、車ごと夜に吸われる
(白水裕子)

ひぐらしは雨あがりの声 夕焼けの浸透圧を測ってねむる
(大隈雄太)

消えかけてた止まれが白く塗られてる自己責任って嫌いじゃないし
(笹嶋侑斗)

上手と下手(じょうずとへたじゃないですよ)

1首1首、読むのと打つのとで味わいが変わるなあと思います。
あれです。セリフを台本で目読するのと、実際に発声するので違うかんじです。

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